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本のエンドロール

2019年が始まりましたね。
年明け最初のマンデー、むーんがお送りします。

暮れに高崎OPAに行って来ました。オープンした東急ハンズを見たかったからです。
見てるだけで楽しいですよね。
これは!と思う商品があったのであとで買おうかなあ。

さてさて。
8階にある書店、未来屋書店にもそういえば行ってなかったなあと思い寄ってみました。
最初はお店の様子を見るだけ・・・と思ってたのですが。
おっと!
気になる本発見!

「本のエンドロール」!
これは印刷会社のお話です。
この本、未来屋の書店員が選ぶ小説の3位なんだって。
思わず手に取りました・・・が、こりゃあ買って読まないと、と思い購入。

印刷営業、DTPオペレータ、オフセットオペレータ。
たくさんの人が登場します。
一冊の本を一つの章として、さまざまなお話が展開されていきます。
装丁家の指定で表紙カバーはタントになり、用紙が用意できずに付き合いのない用紙問屋から必死にかき集めたと思ったら、この紙の仕上がりは気に食わん!違う紙にする、と言われたり(ここはオフセット職人の意地でタントでしっかりと印刷を仕上げ、装丁家を唸らせます)。
読む話、全部がうんうん、あるよね、そうだよねって共感しながら読んでました。
中には使われずじまいだったインクジェットデジタル印刷機が陽の目を見て大活躍する話、オフセット印刷機が一台取り払われることになってしまう話、電子書籍化の話など、本当に話がリアルというか印刷会社の現状そのままでよく取材をされてるなあって感動しました(出版される三年前から印刷会社、出版社、製本会社を取材していたそうです)。

すごく感動したのはこのタイトルの通り、奥付の次のページに映画のエンドロールのようにこの本の製作に携わった人、すべての名前が記載されていたこと。
担当営業、DTPオペレータ、印刷オペレータのほか、刷版、校正といった人、製本会社で折り担当、三方断ち、そして配送をした人の名前まで。本当に多くの人の手で一冊の本が出来上がる、ということを読者に伝えています。
ある読書サイトのレビューも見てみましたが、印刷を知らない人たちも「こんなに多くの人たちによって本がつくられているとは知らなかった」とか「今まで奥付なんて気にしたことなかった。これからは見てみたい」なんて声が載っていました。「下町ロケット」みたいにいつか映像化されるといいのにな。
またカバーについているQRコードを読むとこの本ができあがるまでのダイジェスト映像が観られるというおまけつき!2日間で380ページわたる大作を読み切ってしまいました。
ホント、丁寧に書かれたいい作品で超オススメです。

うちの社員の人たちにも読んでもらいたいな。印刷という仕事への向き合いかた、働くことの意義、大切さなど何か感じるものがあるんじゃないかなって思います。
「沈みかけた船」(作中で何度かそう言われています)、けれどそこであがくのもまたいいんじゃないかなって思います。

こういう本との出会いをくれたのも書店員さんの陳列やPOPがあったからこそ。
これからもたくさん本を読んで感動も刺激もたくさんもらいたいなあと思います。
ってことで新年しょっぱなから熱く語っちゃいましたが、今年も一年よろしくです。

DiPS.A前橋まちなか店 2021年8月21日OPEN
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